Maximilian

ロンドン出身のデザイナー Maximilian Davis は、Wales Bonner (ウェールズ・ボナー) のもとで経験を積んだのち、自身のブランドをひっさげ、2021 年春夏ファッション イーストで華々しいデビューを飾りました。 西インド諸島のルーツをもつ Davis のアイデンティを色濃く反映しつつ、センシュアルで目を引くディテールを取りいれた Maximillian のレディースウェアは、巧みに計算されながらも感覚に訴えるデザインが特徴。 コレクション全体を通して、19 世紀のトリニダード カーニバルの源流や、2000 年代初期の MTV スタイルから受けた影響を見ることができます。 その折衷主義は、シンプルな仕立てのピースを組み合わせ、すらりとしたシルエットを実現するセットアップにも織り込まれています。 脱構築的な要素を上品に取りいれたドレスは、抑制的でありながら挑発的であり、そのバランスを見事に保ちます。 頑ななまでの単色づかいは、ブランドの服づくりへの信念を雄弁に語ります。 歴史的背景やデザイナー自身のルーツを服に落とし込みながらも、紛れもなく「今」を感じさせる Maximilian は、現代のロンドン ファッション シーンから次々と現われる独創性あふれるブランドの中でも、独自の道を切り開いている注目の存在なのです。